本日で旧規則機が概ね撤去されることになる。
規則改正、コロナ禍による経過措置延長など、紆余曲折を経て、明日からはいよいよ完全新規則機での店舗運営がスタートとなる。
パチスロ6号機の業績に不安は残るものの、30φを中心に「使える」6号機が出始めている。レギュレーションの緩和や開発の進化によって今年はヒット機種が多く出てくれればありがたい。
1年続く⁉半導体不足の影響
一方で、業績好調に見えるぱちんこに関しては世界的な半導体不足の影響が大きく、今年1年間はこの影響を多分に受けることになるだろう。
そんな中、3月のラインアップで好調な受注を集めているのは、「P真・北斗無双3のライトミドルver.(ジャギの逆襲)」、「Pとある魔術の禁書目録Light ver.」といったいわゆる後発スペック機だ。
両機種ともそれぞれ1万台、7千台というこの時代では少なくない販売予定台数であるが、既に完売状態となっており、3月新機種の売れ筋商品となっている。
後発機が売れ筋商品のトレンドに
4月の新機種でも現在売れ筋商品となっているのは、「P大工の源さん超韋駄天BLACK」と「PA真・花の慶次2~漆黒の衝撃 99ver.」。これまた後発機となっている。
昨年来続く半導体不足の影響から、既存機の部材を活用した後発機にメーカーも活路を見出していると考えていいだろう。
後発機であれば既存の部材転用ができること、特にリユース機であれば価格も安価、部材の心配なしということになり、ヒット機種が続けばwin-winの関係となる。
特に現在は、ぱちんこのスペックが日進月歩進化しており、後発機でも期待できる新機種が多数登場してもおかしくはない土壌となっている。
1月の大ヒット機種となった「P Re:ゼロから始める異世界生活 鬼がかり3000ver.」も後発スペック機であることは皆様、周知の事実であろう。
実は過渡期にはこういうことが起きている。2018年の規則改正前後にも同じ風潮があった。
「P真花の慶次2~漆黒の衝撃」は既存機の後発スペック機としてリユースで登場し、シリーズ最大のロングヒット機種となった。
その他「Pぱちんこ仮面ライダーフルスロットル闇のバトルver.」など、甘デジ帯以外のミドル帯でも後発機種のヒット機種が登場した。
ホール予算も影響⁉
ホールの予算面もこのトレンドを後押しするのではないだろうか。
撤去対応を終え、予算縮小がささやかれる中で、入替ボリュームを一定程度保つために、比較的安価になる(もちろんメーカーによるが・・)後発機・リユース機への需要が高まることは間違いないだろう。
装置産業ゆえに、一定以上の入替ボリュームを担保することはどのホールにとっても課題のひとつであることに違いはないからだ。
ハイミドルの好調の裏で、ややパフォーマンスの落ちている甘デジも現在手付かずになっている感がある。新台を入れなければさらにジリ貧になることは間違いなく、こうした状況を上手く店舗運営に活用してもらいたいものだ。
2022年、今年は後発スペック機をいかに有効に活用しながら入替戦略を進めていくかが重要になりそうだ。
主力ハイミドル機の調達だけでなく、後発スペック機の積極活用が業績を大きく左右するもうひとつの要因になると考えていいであろう。