パチンコ業界の人達とホールの視察に行ったら隣のゲームセンターにSANKYOのコントローラーがクレーンゲームの景品に置かれていたのでゲーセンプロを仕事中抜けしてもらって召喚して取ってもらった、パーラーフルスロットル 管理人です。
嬉しかったのですが、まとめ続けてると部屋にパチンコ関係のものがあるだけで疲れが増すので押し入れで寝てもらっております。
今回はあまりパチンコに関係あるかどうかという隣接分野であるゲームセンター(風適法5号営業)についてのお話です。先日パチンコホールとしては閉店した幸手チャレンジャーのゲーセン業態移行、それ以前にもパチゲーセンとしての福生のタンポポ、マルハンなど大手法人も参入し始めている業態ですが、既存のゲーセン法人さんが三店方式的な事をしているのではないか?といった話も出てきております。
公営ギャンブルやそもそもプレイが違法であるオンラインカジノを敵視・競合と考える業界人さんは多くない反面、現状唯一パチンコ業界だけが受けれている三店方式というシステムがゲームセンター業態にも法律的問題は別として導入されることを知っている人がどのくらいいるのか?
その辺について説明していきたいと思います。
ゲームセンターと中古買取店
関東であってもロードサイドに存在する、ゲームセンターと中古買取店が同じ敷地内にあり駐車場を共有している施設などを見かけることも多いかと思います。
中古買取店とはなにか?というと、ゲームソフトやフィギュアの買い取り及び中古販売を行う俗に言うアニメ系の中古ショップのことだと思ってください、少なくとも中古品の買い取りのために古物営業許可を受けている正規のお店だと思ってください。
内情はわからないのでこの2つの店舗が同一法人もしくは関連法人が運営しているのかは不明であるが、この2店舗間で「とある景品」が行き来しているのではないか?という話もチラホラ出てきているそうです。
景品提供1000円ルールの闇
その景品というのが「プライズ」と呼ばれるクレーンゲームなどで獲得可能な景品であります。
UFOキャッチャー(セガの商標)として大ブームになった時代はぬいぐるみ程度の景品が多かったのですが、現代では大袋のお菓子や箱入りの大型フィギュアなどの景品が多数を占めています。
景品価格は2022年3月に警察の通達により「おおむね800円以下」から「おおむね小売価格で1000円以下」へと引き上げられたので、その金額相当の景品の提供はOKなので1本10円換算としたうまい棒であれば100本セットをクレーンゲームで提供する事は可能。
ただ、問題となるのはフィギュア類であり全高30cm以上の精巧に出来た人気アニメのフィギュアが果たして1000円未満で購入することは可能なのか?素材は違うにしても最新のガンプラでさえギリギリ1000円以下でも提供可能なくらいの時代であるので、フィギュアの金額は疑わしいのであるが「小売価格」という文言によって小売していなければ小売価格はわからないということにもなるわけです。
パチンコの景品(賞品)が定価で提供されているが、プラスチックの板の中に金メッキのエンブレムが入ったものやオリジナルボールペン、文鎮や毛鉤などと同じようにこれは1000円であると言い張れば1000円であるという論法なのだと思う。
プライズ三店方式
アニメフィギュアをクレーンゲームにて景品提供しているゲームセンター・アニメグッズの中古買取販売を行う店舗の2つが近くにあるという事は、クレーンゲームで獲得したいらないフィギュアは当然のごとく中古買取店にて処分可能です。
先に記した通り「小売価格」が存在しないのであれば買い取りの値付けは自由であり、世間一般にフィギュアでもプレミアが付いて小売価格より高価であるものも存在しますし、大抵の場合は未開封品の方が高額買取になるのは当然。
この時点で景品提供業者とその買い取り業者という2店舗が存在するわけで、ゲームセンター側もなんなら隣の買取店舗から景品となるフィギュアを入荷してもいいわけですし、買取店舗も中古品の流通業者に流したりもするでしょうから、その様な業者からゲームセンターが入荷する事も可能でしょう。
パチンコ業界の人ならわかるであろう、三店方式の完成となるわけです。
これがフィギュアである必要もなく、オリジナルボールペンでも文鎮でもなんでもいいわけですね。
少なくともプライズを中古買取店やメルカリに流す人はいるわけですが、三店方式的に景品の換金行為や再入荷まで組織的にやっている業者もいるらしいという噂は多々出てくるわけです。
クレーンゲームの技術介入要素と設定
クレーンゲームに限らず、ゲームセンターにおけるゲームの筐体自体はパチンコで言うところの保通協などもなく、警察による厳密な検査もないため特許その他の権利を侵害しない程度で物理的にもシステム的にも改造し放題です。
パチゲーセンに改造機をおいたり、パチンコの釘をガン開けしたり、サンド側から入金段階で強制大当たりさせたり、ロムそのものを変更して1ゲーム決着のハナハナにしてみたりなど好き放題な感じだと思えばわかりやすいと思います。
クレーンゲームも過去とは違い、景品を掴むアームの強さ(握力)を設定出来たりパチスロの天井のように一定回数以上でアームの握力が強くなるなども設定可能だとのことで、純粋なクレーンゲームの上手さともまた違ったゲーム性もありつつ、とれないから取りやすくしてあげるという古き良き店員と客とのコミュニケーションもあるわけです。
ここまで書けばわかるように、堂々とはやらないにしてもプライズ三店方式のような行為がまかり通ると、パチンコホールもびっくりするくらいやりたい放題加減になるわけです。
警察もしっかりと注視しているが子供向けに違法行為は続く
上記までの行為を許さないのが警察ではありますし、ダメなものは明確に違法だと通達を行う警察署も存在するわけです。
一時期話題になった「コインロッカー型」とでも呼べばいいのか、クレーンゲームやガチャガチャで獲得できる景品が鍵になっており、ゲームセンター内にある中身が見えるコインロッカーの鍵を開けて景品?などをゲット出来る!というゲーム性について長野県警上田警察署より明確にNGとして通達され話題となりました。
警察の人来たよ。
— ニャライズ (@nyarise) September 27, 2024
県内で違法クレーンゲームあったんだって。 pic.twitter.com/VcsAJlo5En
違法だと明確に書かれているなら、パチンコ業界でもありがちな所轄ルールとは違って全国で違法ではないのでしょうか?
しかしながら、この様な通達があったということやそもそも違法であるという事を知らないというゲームセンター事業者というのも珍しいわけですが、継続してこの様なシステムにて営業をされている店舗もあるようで、更にそれを日本一のYouTuberであるヒカキン氏にPRさせている状態。
私としては、子どもを違法行為に巻き込んでほしくないなぁと思うとともに、それを子どもたちへの認知も強いヒカキン氏や所属するUUUM社が行っている事が疑問でなりません。
ステマに関しても当時上場企業であった事などからいち早くガイドライン策定(基本各企業や広告宣伝ガイドラインのPR表記などの礎だとは思う)をしたり、子ども向け動画でのバイナリーオプション案件などで炎上したりといった経験はどこへ行ったのであろうか。
まとめ:2026年からはゲーセン参入の時代?
冒頭にも記載しましたが、パチンコホール法人などのゲーセン業界参入が始まっておりそれはホールだけではなくメーカー法人にも波及するのではないか?と思うところです。
もちろん、パチゲーセンというわけではなく、そもそもパチンコホールと同様にコロナ禍の休業要請時期に休業→立ち行かなくて閉店された個人店や中小規模の店舗も多いわけですが、新規オープンとなるとパチンコホールと同様に大型化や商業ビル内出店など資本が必要になっていくわけです。
今のゲームセンターの収入源として大きいのはクレーンゲームなどのプライズだと言われるほど、ストリートファイターなどの格闘ゲームやダンス系や楽器系の音ゲー、パチンコ・パチスロではないと言われていますが、この様にプライズの違法性が取り立たされた際には世間的にも行政的にも法律的にも大きくアオリを受ける可能性があるのではないかなと思っております。
以上。