大当り確率の変遷 -ぱちんこ開発日記-

こんにちはめんつゆです。

スマートパチンコで変更される大当り確率。
これは日工組内規で定められています。

2004年の規則改正で、1/500未満から1/400未満に改定され、現在は1/320未満、そしてスマートパチンコでは1/350未満に規定が変更されております。

大当り確率の下限値が深くなると、大当りまでの吸い込みが増加しTY(大当り~連チャン終了までの差玉)も大きく設計できます。
2019年5月の内規改定前には通常ベース30以上の内規もあって、確変65%規制も相まって開発的には非常に厳しい内規でした。

下表は各時代ごとの内規TS下限とベースからBサを簡単にした表です。

現在はベース30内規の撤廃後からの各メーカーの開発努力もあってか、1/320未満でも旧MAXタイプよりMYなどの出玉性能が高い機種も増加し、今までにないスペックの尖った機種が登場しています。

旧MAXタイプが主流だった際は2R通常を使って実質大当り確率を下げる手法がありましたが、現在は初当りを引いた場合に最低でも2Rフルオープン出玉(最大カウントかつ最大賞球数で算出)もしくは確率ごとに定められた最小出玉の獲得が内規で規定されているために、実質的な大当り確率を内規よりも悪く設計するということは不可能となっています。

直近だと「Pグラップラー刃牙」のように図柄大当りは最小出玉でほぼ時短がなくラッシュに突入せず、小当りからの大当りがラッシュへのメイントリガーになっているような機種も存在しますが、ラッシュの性能を最大限に高めても、今度は内規総量(全体でも最も有利な状態からも6400個未満)が存在するため、突入率を下げるか初当り時の出玉を少なくするかの手法が中心となっています。
(バカボン等は75%突入かつ初回のラッシュ65%とすることで実質突入率を下げています)

また、ベースの低下が進んできており、従来よりも高いTY設計が可能となってきています。
スマパチでは1/350未満の内規が適応されるため、ベース30内規時代よりも1300個以上も大きなTY設計が可能となっています。

5400個近いBサは旧MAXタイプと遜色ない性能であるため、商品力向上を第一に考えるメーカーの多くは適合率の低下を考慮してもこちらにシフトすることが予測され、スマパチでは現行よりも高い性能のスペックが登場すると思われます。

部材不足による問題もありますが、どのメーカーがいち早く高性能スペックを開発するか楽しみであります。

まずは11月にスマスロから市場投入となるようですが、スマパチにも期待してください!