え?総量どうなってんの?? -ぱちんこ開発日記-

こんにちはめんつゆです。

総量計算について

LT機といえばLT時の総量が従来の6400個ではなく9600個に強化されたことで、過去の旧規則機総量と同等の値に強化されていること自体はみなさんご存じかと思います。

申請時には保通協とは別に日工組に対して総量が内規に収まっているかの計算方法を含めた書類提出が義務付けられており、よほどのことがない限り総量を超えた出玉性能を持つスペックが世に出てくることはありません。(というか絶対ありません)

例えば、私の所属する会社では過去ショート開放大当たりで右打ちが終了するようなスペックの場合、実射でほぼ入らない盤面構成であっても、その開放時間に対して発射される球数が必ずアタッカーに入賞する前提でその獲得個数を総量に含めて計算し、他方面からのツッコミを回避していたりしています。

簡単に記すと、アタッカー開放時間が0.8秒だとして、発射は1分間に100個発射するので0.6秒で1個発射することとなり、0.8秒で1.33個発射するので、さらに小数点以下を切り上げて2個入賞とし、15個賞球のアタッカーへ必ず入賞し30個の払い出しがあると計算するといった具合です。

計算方法自体は単純に連チャン率×大当りでの獲得出玉ではないので、一見超えていそうなスペックもありますが、計算方法Q&A資料などで細かく決められており、ほとんどのメーカーが内規を守って機種開発を実行しリリースしています。

ALL3000個×81%継続⁉

どのメーカー様でもそうだと思いますが、斬新な仕様やいままでの概念から離れた新機種がリリースされる度に粗利性能や内規や総量に収まっているか否かの検証をすると思われます。

そんな中、先日京楽さんから発表された「eアズールレーン」はALL3000個×81%継続と
現在リリースされているALL3000個タイプの継続率上限である約76%以上の性能を表記しており、以前あった「Pウルトラマンティガ」のALL1500個なのに84%継続のような「え??なんで??」の衝撃を久しぶりに受けました。

いろんな考え方で計算したのですが、全く収まらない…。どうしたものかと悩んでいたところ、営業資料をさらっと読んでいたため気づかなかったのですが、こんな注釈がありました
【※出玉は払い出しとなり、入賞口の払い出しを含めた試射値となります】

ということは、大当り出玉の表記値の一部は入賞口によるセーフを含んでいて、それを除外して総量を算出しているんだなということがわかりました。

右打ちの盤面終盤に丸のみポケットがついている機種は、総量には含まない機種が大半だと思うので、まさに発想の逆転と言うかアイデア力の勝利だと思います。
さらに、入賞口セーフ以外にもティガ同様にラッシュ終了条件として少出玉を含むことで1回の出玉を案分化して総量に収めているということもわかり、無事数日間悩み通していたことが解決した次第です。

こんな難問が年に数回出てくるわけですが、答えを見つけるよりも、様々な観点で考えることで新しい手法が思いつくのが一番の成果だと思います。
でも今回の仕様だと自分の会社だとNG出されるかもしれないな…

また新たな難問の登場を心待ちにしていますし、それがパチンコマーケットの拡大に繋がれば理想的ですね!