どんどんパチスロ化してない? -ぱちんこ開発日記-

こんにちはめんつゆです。

年末年始の新台商品説明資料を見ていて「やっぱりなー」と思ったのが、「e地獄少女7500」と「よう実」のスタートシステム。
LT3.0+の緩和があった際、同時に振り分け装置に関するルールも緩和となっており、一時期は実現できなかった仕様だったりしたのですが、過去の「スターウオーズ」や「ホームランキング」などで出てきていた「釘がほぼ関与しない安定スタート」の再登板ということになりました。

以前も書いておりますが、ヘソ1個賞球機はスタートの入賞スランプによるベースの暴れ幅が小さいためBYminが低いと比較的千円Sの正体がバレやすい側面を持っており、このため最近の機種は特に「回らない」というプレイヤーの意見が多く出てきているように感じています。

デカヘソをはじめとする高スタート機が市場で一定の支持を得ている背景から、今回のメカ機構による振り分けを使い、高スタート機のさらなる安定スタートを実現することは想定できておりましたが、あまりにも無機質な遊技になるというリスクもあると考え私自身は社内提案をすることはありませんでした。

両機種とも千円Sでおそらく最低でも25回前後以上には安定することで、これまでの回らない不満がより解消される可能性も高いとは思われます。まるでパチスロのようにどの千円ゲーム数もほぼ同じ状況のパチンコになる可能性もありますね。「玉の動きがー」とか老害的な考えではありませんが、ホール様の運用幅を大きく奪ってしまうことにもなるので一抹の不安はよぎっております。

これまでも「確変時短中に球が減る」→「丸のみなどのBAほぼ100%仕様」だったり、「大当り中にアタッカーに玉が入賞しない」→「台板にリブを付けた減速機構搭載」などでプレイヤーの不満を取り除くことを続けてきた反面、ホール様の運用幅をなくしてしまったのが現在の状況を招いている一因ではないのかなと考えていたりもします。

※アタッカー上部の台板リブ参考画像

安心できる安定スタートによって、今回も「回らない」不満が取り除かれそうなのは事実で、ストレスフリーな遊技環境の提供が実現できそうではあると感じます。ちなみに今回の2機種は安定スタートによる運用幅の狭さを考慮したうえでか、やや辛めの粗利設計になっています。

2018年の規則改正機以降、「設定機能」「遊タイム」そしてLT3.0+では「複数内部モード」と、どんどん仕様がパチスロAT機に近づいていて差がなくなってきているような気もするパチンコ機…。
設定機能と遊タイムは過去の稼働が芳しくない結果となったことから、現状各メーカーさんもほぼリリースしていない状況が続いていますが、今回の2機種の稼働状況次第では安定高S仕様に設定やほかの要素を組み合わせた、よりパチスロに近いゲーム性の機種もリリースされることが想定されますね。

でも本当にそうなったらもはやパチスロでいいじゃん…となってしまわないのか、
ぱちんこ開発者としては一抹の不安を覚えますが、そういう意味でもしっかりと稼働推移を見守りたいと思います!