全国にパチンコ店が9,000もあればその数だけ、店舗の色があってもいい。
ふらっと立ち寄った店舗で思いがけぬ発見や学びを得ることもある。
機種構成での差別化は難しい時代になっていますが、今回は「あっ」と言わせる機種構成に出会いました。おそらく日本一?のデビルマン疾風迅雷設置台数を誇るZENT岡崎インター店を訪問してきました。
訪問してみると、立体駐車場から店内への移動の際ににどんどん入ってくる告知物。
「デビルマン疾風迅雷大量設置48台」の文字。店内に入るまで、入ってからの導線のいたるところに大工の源さん超韋駄天との比較や遊技を促進するPOPに吸い寄せられていきます。
新しいメイン機種候補を育てる
1,530台の超大型店。ぱちんこだけで1,030台を誇る店舗でひと島が48台構成。
ただし、48台を超える設置台数の機種はない。特定のメイン機種を中心にパワー営業をする大型店舗が多い中、異色にもみえる商品ラインアップといえそうです。
いま、どのホールでも、ワンボックス以上の台数をそろえる機種は限られているかのように見えます。いわゆるメイン機でいえば、CR真・北斗無双、慶次漆黒、P牙狼 月虹ノ旅人、沖海5(大海4SP)、ガンダムUC、大工の源さん超韋駄天といったところでしょう。
そんな中、デビルマン疾風迅雷を48台と店内最大設置台数で導入。
なかなかできることではないですが、さらにすごいのは、メイン機としてしっかりと稼働をつけている点です。
台数規模だけでなく、店内での告知も含めて期待感を高めていました。メーカーのTVCM施策との相乗効果もあったでしょう。
メイン機になりうるポテンシャルを見抜いた目利きだけでなく、メイン機として活用していくんだ、という店舗側の意思をハッキリと感じさせられました。どうすれば遊技機が活きるのか、という見本のようなオペレーションは、さすが善都さんといったところでしょう。
9月後半の平日でも終始フル稼働、10月の平日でも他看板機種を上回る稼働率で見事に看板機種としての役割を果たしていました(データ公開店舗であるため、ぜひご確認ください)。
完全新規則機移行後の島構成
視察時はデビルマンの島が満席状態で続いていたため、島端で見物したり、島内に入って空き台を探す人も少なくありませんでした。そうしたお客さんは、他のパチンコを遊技する、あるいはパチスロを遊技するなど、デビルマンが回遊を促すハブのような役割を果たしていました。店舗全体の稼働向上にもつながっていたと見えます。
新規則機への完全移行も見据え、真・北斗無双の設置台数を落としながら、1点集中ではなく5本・6本の柱でぱちんこ島を支える構成は今の市場にマッチしているのかもしれない。そう感じさせてくれる島構成です。
販売台数的にもメイン機扱いとはなりにくいと思われたデビルマン疾風迅雷でしたが、店舗のオペレーション次第では看板機種としても十分に役割を果たせる、そんな気付きを得ることができました。
調査したところおそらく全国最大保有台数。9月機種として最も高い貢献だったこともあり、この後、若干の増産があるようですが、果たして他店ではどんな運用になるのでしょうか。
おまけ(Pうまい棒)
同じ愛知県ではキャッスルグループが殆どの店舗でPうまい棒を3~5台設置しているのも注目点。
特に他の役物タイプ機の導入に積極的というわけではなく、コーナーも持っていない店舗で固まった台数を抱えているパターンは珍しく、どの店舗でもしっかり集客できている点は今後のこのタイプの可能性を感じさせてくれるキッカケともなりました。
本機も10月機種として最も高い貢献をしているようで、若干の増産がある模様。
こういったタイプのバリュエーションがもっと広がってくれると嬉しいですね。
どの店の機種構成も「金太郎飴」と言われて久しいが、決してそんなことはない。
まだまだ店舗の機種構成だけでも、その店独自の色を感じることが出来る。そんなことを実感させてもらった視察となりました。