こんにちは。
最近、忙しすぎて実はぱちんこに行けていないめんつゆです。すみません。。
ぱちんこを開発していく中で、市場のトレンドを追ったり、規則や内規の変更に対応したり、開発中の仕様変更みたいなことはザラに発生したりします。そしてどのメーカーの開発さん達もスケジュールに追われ、そのたびに死にそうになったりしています…。
枠の装飾もここ数年進化し続け、結果としては市場からの不評により少なく、小さくなっていく傾向にありますよね。データランプを覆っていた大型部品を外している機種を見て「修正大変だったろうな…」と感じてしまうところです。
メーカー毎の開発環境や思想、機動力によって差は多分にあります。
昔、他メーカーから転職してきたソフト担当の先輩が、元所属していたメーカーから低コストながら大ヒットした機種を見て、「超短期間で開発した元同僚たちの怨念を感じて怖い。打てない…」と言っているのを聞いて、ウチはそこまでじゃなくて良かったよ・・と思ったのをよく覚えています。
短期開発を可能とする環境やトレンドやレギュレーション変更に即座に対応できる機動力はメーカー毎に大きく差があります。
場当たり的に対応すると、コスト増加や開発現場の疲弊を招き、リリースする頃にはトレンドは終わり、せっかく頑張って完成した機種は時代遅れ…、挙句の果てにみんな疲弊しきって退職者が続出なんてメーカーさんもあったりするとか。
開発思想がすでに完成され、機動力のあるメーカーは事前に先を読み、例えば大型部品搭載枠は一部の機種のみでの搭載を許したり、いつでも部品を取り外し変更可能な設計を行ったりと入念な準備の上で開発を進めていると聞いています。
大型枠部品の場合は遊技盤面上に配置されていないため、遊技結果に影響がほぼないことから比較的容易に進めることが可能ですが、出玉性能のレギュレーション変更など盤面内に影響がある修正では時間が必要となるケースが多くあります。
最近ではSANKYOさんのように共通盤面を用意し、電チューやアタッカー構成を容易に変更できる盤面構成を準備して出玉レギュレーション変更に即座に対応できるメーカーも増えてきました。この辺りの設計思想や機動力から即座に様々な変化に対応できるよう準備されていることから、素早いリリースとヒットに結びついていると思います。
上の図を比較して頂くと盤面左は共通構成、盤面右の部品構成を変えることで、スペック変更を短期間に実現できるようになることがわかります。
(左はP宇宙戦艦ヤマト2202、右はPFマクロスフロンティア4)
どちらもセンター役物外形、左構成は共通。盤面右の部品構成が変更されています。
スペック変更時は、これに加えて液晶上の演出修正も必要となるため、さらなる期間と費用が重なることになりますのでコストを抑えるためにも、SANKYOさんのような設計手法は現状ではベストと言えるのではないでしょうか。(許されるならウチもこの共通盤面をつかいたい…)
ひと昔前と比較すると、盤面内での可動ギミックも少なくなり、前述のように一時は枠側にコストを転嫁した機種も多かったのですが、幸か不幸かトレンドは枠装飾減に現状は向かっている傾向にあり、開発コストは一時期よりも低減傾向にあります。
様々な工夫によって開発速度アップとコスト低減は各メーカーで進んでおり、これらを踏まえたうえで、肝心のゲーム性を考え、新たな面白さを追求できるので期待して頂ければと思います。