商品価値を高めるSDGsとは? -ビジネスライター 綾香の視点-

こんにちは。ビジネスライターの綾香です。年の瀬にお届けする今回は、SDGsについて取り上げたいと思います。
SDGsという言葉、ここ数年ですっかり定着し、報道やTVCMなどで耳にしない日はないほどです。SDGsとは2015年に国連によって採択されたSustainable Development Goals(持続可能な開発目標)のことで、2030年までに達成すべき17の目標が設定されています。具体的には例えば貧困対策や、ジェンダー平等、持続可能な資源の確保、クリーンエネルギーなどが盛り込まれています。
SDGsがこれだけ世の中に広まっている大きな理由が、わかりやすさ。一つひとつの目標が、一般の人にとって身近であり、自分の問題として考えやすくなっています。そのため、一般消費者の購買行動もSDGsによって変化してきていると言えます。

肉食を控えめにするフレキシタリアン

一例としてあげられるのが代替肉の広がりです。ハンバーガーやサンドイッチなどのファストフードチェーンでは、ほとんどが大豆を原料とした代替肉の商品をラインナップしています。焼肉店でも取り入れるところが出てきたほか、スーパーにも代替肉のコーナーが設けられるようになっています。

大豆ミートの市場規模は今後も拡大し、2025年には40億円まで膨らむと推計しているデータもあります(日本能率協会総合研究所調査より)。

高まる代替肉需要の背景には、“フレキシタリアン”の存在があるようです。フレシキタリアンとは、緩やかな菜食主義のこと。フレキシタリアンの中には、SDGsの考えから、敢えて肉食を控えめにしている人も多くいるようです。つまり、牛肉や豚肉を得るには、飼料となる牧草や穀物が大量に必要。よりSDGs的な代替肉を選択するという人が一定数いるわけです。

フードロスへの問題意識も、このところ急激に高まってきています。食品が余って困っているお店と消費者マッチングするアプリや、企業が抱える在庫品を一般消費者が購入できるショッピングサイトなど、フードロス対策ビジネスには多くの企業が参入してきています。

食べ物だけではありません。私たちの周囲の商品やサービスを見回すと、SDGsの視点を取り入れた、さまざまな新しいアイディアを見つけることができます。

端材をリサイクルし化粧品の容器に

ある大手木製家具メーカーではこのところ、新規ビジネス開発を積極的に進めてきています。その一つが、家具製作の過程で出る端材を使った化粧品容器。大手化粧品メーカーとの連携により開発されたもので、高価格帯のブランドながら、販売状況はなかなか好調だそうです。木製ならではの温かみや、インテリアになじむ美しいデザインであることはもちろん、”端材の有効活用“という着想がSDGsへの関心が高い層に受け入れられたのではないでしょうか。

男女兼用、ユニセックスデザイン

上記は女性向けの化粧品となっていますが、私見ながら、男性用としても需要がありそうです。乾燥防止のスキンケアは男性にも必要で、実際、商品も増えてきています。男性版が販売されれば、スタイリッシュな見た目やSDGsの思想を取り入れているといった面で、こだわりが強い男性にアピールするのではないでしょうか。
なお、SDGsではジェンダーレスも目標の一つに加えられています。これに多様な人を包括する社会という意味を込め、男女どちらも楽しめる、ユニセックスなファッションブランドや男女兼用の衣服も増えてきています。

以上のように、消費者の大きな購買動機となりつつあるSDGs。ポイントは、“それを選ぶことが理にかなっていて、カッコいい”と消費者が感じていることです。
これは基本的にどんな業種・業態にも当てはまると考えた方がいいですね。皆様の商品やサービスのブランディングにいかに盛り込み、アピールしていくかが鍵となりそうです。

それでは、皆様よいお年をお迎えくださいませ。