パチスロ開発目線の2021年振り返り -とある開発者の独り言-

早いもので、2021年ももう12月。
年々月日が経つのが早まっていると感じますが、ここ数年はコロナ禍の影響か歳のせいか、更に加速度的に早くなっているような気がします。

おそらく、パチスロの開発職域に属している皆様は同じように、今年は特に早かったな〜と感じているのではないかなと。汗
というのも、去年から引き続き2021年も内規の右往左往に振り回された1年だったなという印象が強いからです。

規則改正から3年、大きな流れとしては規制緩和の方向に進んでおり業界全体としても望ましいことではありますが、情報が更新される度に開発現場では仕様変更・期間延長を余儀なくされ、今年一年ずっとてんてこ舞いでした笑
ということで、パチスロ開発の目線で2021年を振り返っていこうと思います。

メーカーさんや機種によって様々ではありますが、パチスロにおいては開発完了・申請開始から実際にその機械がリリースされるまで概ね6ヵ月前後の期間がかかります。
開発終盤のデバッグ期間を考慮すると、企画・制作フェーズはさらにその3ヵ月以上前。
実際にリリースされた機械をもとに書いていきたいと思いますが、開発から販売までの期間を念頭にご覧いただけくとこの時期開発はこんなことしてたんだなという流れが分かりやすいかもしれません。

それでは、大まかに四半期ごとに振り返っていきます。
いつものごとく個人的な主観が大いに含まれますがご了承ください。

2021年1月〜3月

リゼロの影響を受けた高純増機
このタイミングでは、「戦国乙女3」「青の祓魔師」などリゼロの高稼働を受けて開発を進めたと思われる高純増機がまだリリースされていました。
そんな中でも開発目線で注目したのは「花の慶次〜武威〜」
「これよく試験通ったな!」と思わせられる出玉バランスでした。
結果はそれほどいいとは言えませんでしたが、各社の開発技術の向上を感じましたね。

進む低ベース化
開発内では前年から低ベース化に向けて紆余曲折ありましたが、この時期に実際に低ベースを実現した機械がリリースされてきました。
先んじて登場したのは、以前に【6号機の低ベース化】の記事(「6号機の低ベース化」はこちら)でご紹介した「少枚数ナビタイプ」
「政宗3」「北斗宿命」「アイドルマスター」などですね。
先の記事でも書きました通り、このタイプはペナルティの基準が変わり短命となります。
その後は「偏りベルタイプ」が登場してくることになります。

昨年中盤から行政との交渉が続いた低ベースに関する基準。
これが決着したのは今年のハイライトの一つかと思います。

1〜3月の注目機種
この期間のMVPといえば何と言っても「バイオハザード7」ですね!
2月にリリースされ、12月現在も稼働貢献継続中です。
3月にリリースされた「絶対衝激Ⅲ」もまずまずの高稼働を記録しましたね。個人的に、有利区間がつながりヤレる感があるお気に入りの機種でした。

低ベース化された機種が出始めたこの時期でしたが、いずれもスペック的には6.0号機基準で開発されたこれらの機械がヒットしたのが印象的でした。

2021年4月〜6月

有利区間3000ゲームへの緩和
今年5月より、有利区間のゲーム数が1500ゲームから3000ゲームへ緩和された6.2号機での申請が可能となりました。

詳しくは過去記事(「【おさらい記事】6.2号機の展望」はこちら)をご覧いただければと思いますが、ゲーム性やスペックの幅が広がる今年の大きなトピックスでしたね。
開発目線では、申請受付開始から4ヵ月足らずで第一弾が導入されるという過去類を見ないスピード感も要注目のポイントでした。

4〜6月の注目機種
このタイミングのヒット機種としてはやはり5月に導入された「チバリヨ」でしょう!
正直開発としてもノーマークでした・・・
大きく増台がかかっても稼働が垂れることなく現在も貢献中です。
また、6月導入の「ガメラ」も外せないですね。

どちらも個別に記事(「Sチバリヨ30」はこちら、「Sガメラ」はこちら)を書いておりますのでお時間がある時にでもご覧いただけますと幸いです。

2021年7月〜9月

低ベース基準の最終調整とメダルレス機開発
有利区間3000ゲームへの緩和が行われた後のこの時期は、低ベース化にあたっての細かな基準の最終調整が行われておりました。
それらが落ち着いた後、表立って大きな動きはなかったですが、水面下ではメダルレス機開発を本格化するメーカーさんが多かったのではないかと思います。
メダルレスについても過去に記事(「【スマートパチスロ】メダルレス機解説」はこちら)を書いておりますのでご参照ください。

一方で世界的な部品不足の影響が各方面に出ており、専用ユニット等を必要とするメダルレス機にブレーキをかける動きもあったのではないでしょうか。

6.2号機の登場
5月に申請受付を開始した6.2号機が9月に早くも登場しました。
第一弾は「うしおととら」。その後も「マジハロToT」など続々と有利区間3000ゲーム対応した機械がリリースされましたね。
急遽の対応で実装したということで、未だ3000ゲームのメリットを上手く活かした機械は登場していないように思います・・・
今後の各社の作り込みに期待したいところです。

7〜9月の注目機種
上述の6.2号機以外で言うと、「コードギアス3」に注目していました!
過去記事でも書きましたが、A+ATには個人的にとても期待しています。
結果は奮いませんでしたが、更にゲーム性を発展させた進化形の登場が楽しみです。
また、7月には「新HANABI」がリリースされましたが、期待とは裏腹に稼働は振るわない結果となりました。

現状のパチスロの稼働の大部分は5号機ノーマルタイプが占めておりますが、旧規則機全撤去後どうなるのか・・・
マイジャグラーⅤがまずまずのスタートになっているようにも感じますが、ノーマルタイプのヒット機種登場が望まれますね。

2021年10月〜12月

大きな規制緩和の動き
皆様も既にご認識されているかと思いますが、年末にかけて、今現在も大きな規制緩和の動きが続いております。
諸々確定して情報が出揃いましたら、正式アナウンスの後に開発視点で記事をまとめようと思います。是非ご期待いただければと思います!

10〜12月の注目機種
個人的には6.2号機として限界までベースを削った「牙狼」に期待していたんですが・・・
出玉性能は予想以上の動きをしていますが、稼働としてはなかなか厳しい結果になりそうですね。

後は年末に導入予定の「沖ドキ!DUO」がチバリヨの牙城を崩して復権なるか。年始にかけて注目したいと思います。

以上、2021年 開発視点での振り返りでした。

長期稼働するヒット機種が何機種か登場したものの、業界全体としては引き続き厳しい状況が続いていますし、パチスロの全体稼働もこれまでに無いほど落ち込んだ1年でしたが、公でも水面下でも機械性能向上を目指した動きがこれまでに無いほど進んだ1年でもあり、準備が整ってきた!というのが振り返ってみての所感です。
来年は年明けから明るいニュースが聞こえてくることに期待したいですね。

ここまで他人事のように書いてきましたが、自分自身もヒット機種を世に送り出すべく来年も邁進していく所存でございます!

それでは皆様、良いお年をお迎えください。