リール図柄へのこだわり -とある開発者の独り言-

皆様の一番お気に入りのリール図柄は何でしょうか?
自分のお気に入りは、バーサスやサンダーなどのユニバ系の7図柄のデザイン!
硬派で渋いデザインがたまらないです。

パチスロ=回胴式遊技機という名の表す通り、リールはパチスロの主役。
リール図柄は言うなれば「パチスロの顔」の一つ一つのパーツです。
開発者は毎機種図柄のデザインにはこだわり抜き、実際に印刷されたリールが納品されてからも可能な限りブラッシュアップして最終形に仕上げていきます。

ということで今回は、開発者たちのリール図柄デザインへのこだわりをご紹介していきたいと思います!

メーカー各社伝統のデザイン

様々な機種のリールを見ると、7図柄だけでなくスイカやチェリー、ベル図柄など、メーカーごとにそれぞれ独特な形をしていますよね。
冒頭にユニバ系の7図柄を挙げましたが、各メーカーの機種の図柄を見比べていただくと、版権やモチーフによって装飾や描き込みの内容は様々ですが、ベースとなる図柄デザインのフォルムはメーカーごとの特徴を受け継いだものになっているのがお分かりいただけるのではないかと思います。

各メーカー伝統のデザインを受け継いでブラッシュアップし続けております。
やはりどのメーカーにとっても、リールはパチスロの顔ですからね。

目押しへの配慮

図柄デザインの調整にあたって開発者が意識する点として大きいのは目押しのしやすさ
初心者や目押しの苦手な方でも目押しがしやすいように、図柄のデザインや大きさを調整します。

自分が若い頃には
リールの端っこを凝視して他の図柄と比べてちょっとはみ出している7図柄を探したり、両端に白い縦線が入ったBARを目印にしたものですが、現代では基本的には7図柄など一番えらい役を大きくし、色味についても光が透過するように印刷を調整し目立つようにして、通常の小役狙いポジションなど狙わせたい個所に配置していくことが多いですね。

光の透過に関しては、多用するとリールがギラついて余計目押ししづらくなってしまいますので、1つか2つの図柄のみに絞って使う形が主流です。

機種によっては7図柄以外の「一番狙わせたい大事な図柄」を透過させることも。
秘宝伝シリーズのピラミッド図柄とか、ブラックラグーンシリーズのBAR図柄とかをイメージしていただけると分かりやすいですね。

規則とゲーム性による縛りへの対応

リールに関する様々な規則があることはご理解いただけると思いますが、仕様やゲーム性によって縛りが入りそれを満たすデザインにする必要があることも多々あります。

一つの例として、番長2のベル図柄を見てみましょう。

番長2は5号機のART機。
押し順ベルのこぼし目でRTが転落する仕様でした。
仕様実現のためには配列上2種類のベル図柄が必要ですが、
・プレイヤーにはベルが揃ったことが伝わるように同じ図柄として認識して欲しい
・試験では別の図柄とみなされるようなデザインとする
という条件を満たさなくてはなりません。

この条件を満たすギリギリのラインがこの花びらの有無というデザインの違いだったわけですね。

規則とゲーム性による制限がある中でプレイヤーに違和感なく楽しんでもらうためのこだわりやアイデアが、図柄のデザインには詰まっているのです!

細かなこだわりとセンス

例えば古い機種ですが、4号機のCT機アステカレジェンド
前作の大ヒット機種アステカでは、左リールの1確目「サボテン・白7・白7」が「サシシ」と呼ばれたり、小役はずれ目の「白7・白7・帽子」が「シシボ」と呼ばれたりして楽しまれていましたが、その出目を受け継いだアステカレジェンドの図柄をよ〜く見ると、図柄の中に小さく「サ」「シ」などカタカナが描かれているのです!

他にも芸コマだな〜とか良く考えてるな〜というデザインの機種がたくさんあります。
皆さん普段何気なく遊技されているのではと思いますが、是非好きな機種のリール図柄をじっくり細かい部分まで見てみてください。

ということで、今回は開発者のリール図柄デザインへのこだわりを部分的にではありますがご紹介致しました。
パチスロの顔とも言えるリール図柄。
そのデザインへのこだわりを少しだけでも注目して遊技していただけますと幸いです。