下限ベースが低下? -ぱちんこ開発日記-

こんにちはめんつゆです。

6.5号機が好調のようでなによりですね。
ぱちんこも負けずにヒット機種の登場が続いてほしいと思う今日この頃です。

さて、本日はパチンコ機の低ベース化について。

どのメーカーも他社よりも「より売れて」「より稼働する」ことを念頭に機種開発を行っていますので、他メーカーのヒット機種が出ればそれを上回る機能や仕様を搭載する必要が開発としては出てきます。
大型枠や出玉速度の追及を見てもらえれば、わかりやすいかなと思います。

特にそのメーカーのフラッグシップタイトルは絶対に負けるわけにはいかないので、会社の威信をかけて機能の検討を重ね、開発を行っていきます。

出玉性能も然りで、出玉性能強化のためにも「ベース低下」は今後の傾向としてさらに加速していくものと考えられます。

というのは今年1月に納品された「Pリゼロ鬼がかりver.」という大ヒット機種がきっかけです。

これまで、取扱説明書に記載されているベースの下限はハイミドルでは22か23が主流でした。しかし「Pリゼロ鬼がかりver.」では下限値が19となっており、スペックもこの下限値に合わせた設計がなされています。

取扱説明書の設計値一覧のベース記載のルールとして下限と上限の差は10以内とすることとあり、下限が23なら33が上限となります。

保通協の試験では1時間の出玉率が33%未満だと下限出玉率未達で不適合となるために、ハイミドル機では1時間以内に大当りしない可能性が高いことから、設計値一覧に記載する値は上限として33とすることが常識とされていました。
※試射試験は10時間行われますが、任意の1時間単体で見るのではなく、どの1時間を区切っても下限33%、上限220%に収まらないと短時間での試験項目としては不適合となります。

これまで、1個賞球タイプでは運用想定のベースは16~18程度が主流でしたが、リゼロの平均運用値が13前後と他よりも低いため、今年の稼働上位機種であるリゼロよりもより低い設計に多くのメーカーがシフトし始めてきています。

甘デジやライトミドル機に関しては、型式試験において1時間で大当りする可能性がハイミドル機よりも高いために、適合率がそれほど低くならず、よって低ベースの機種が散見されてきましたが、今後はハイミドル機においても適合率を低下させてでも低ベース化に踏み切ってくるメーカーが増加するのではないかと予測されます。

低ベース化にあたり、ゲージ構成もそれに見合った設計にシフトするため、従来の感覚で運用を行った場合、想定以上にベースが下がってしまうことからプレイヤーに負担を強いる場合が想定されるため、ホール様におきましては十分にメンテナンスを検討される必要があると感じています。

今後の1個賞球のハイミドル機においてはS、Bだけでなく、これまでプレイヤー側中心の指標となっていた「千円S」も併せて確認し運用して頂ければと思います。