最近俄かに話題になりつつある「スマートパチスロ」ことメダルレス遊技機。
6.3号機とも呼ばれていますね。
先日、10月1日から型式試験申請の持ち込みが開始されることが発表されました。
実際の導入は2022年4月頃からの予定、とのこと。
開発職域においては注目度が高く、会社によって温度差はあるものの、力を入れて開発を推し進めているメーカーさんが多い状況となっています。
一方、おそらくですが、ホールさんやプレイヤーの皆さんからの注目度はかなり低いんじゃないかな?
と個人的には推察しておりまして、多くの方がメダルレス機に対してあまり興味関心を持たれてないのかなと感じております。
そこで今回は、メダルレス機について簡単に解説してみたいと思います。
と言ってもまだ開発段階ですので書けることは限られますが、少しでも皆様が関心を持つきっかけになっていただければ。
メダルレス機の機能性能
メダルレス機の筐体については、各社独自に開発されています。
メーカーさんごとに考えは違うと思いますが、既存のメダルあり筐体からメダルレス仕様へ最低限の変更をかけるケースが多いかと思います。
大まかな変更点としては
- メダル投入口が無くなり、代わりにメダル枚数を表示する装置(7セグ等)を配置
- セレクター、ホッパー等のメダルに関わる部品が無くなる
- 下皿も無くなりスマホ置きとかになったりするかも
といった具合になるかと思います。
ハード面でのメリットとしては、
-
メダル自動補給等の設備が不要になる
-
メダルが無くなることで衛生的に
-
クレ満やホッパーゴト排除
-
他店等からのメダル持ち込み排除
といった点が挙げられますね。
ただサンドユニットを合わせて購入する必要もありますし、このメリットだけで「買おう」とはなかなかなりませんよね…
結局「機械性能がどれだけ良くなるか」次第、ということになるかと思います。
スマートパチスロの機能性能
で、肝心の機械性能ですが、現時点では6.2号機から緩和される内容はただ一つ。
有利区間ゲーム数3,000G → ゲーム数制限撤廃
のみです。
ではゲーム数が無限になることによってどんなメリットがあるのか?というところですが、基本的には「6.2号機の展望」の記事で挙げた、3,000Gになることによるメリットがさらにより活かせるという点が挙げられます。
・低純増でも2,400枚出し切れる
例えば純増1枚の機械とかだと3,000Gでは2,400枚出しきれないケースもありえますが、無限になれば2,400枚出しきれないという状況は起こり得ません。
どんな仕様、スペックでも必ず2,400枚出し切れます。
・AT天井が設けられる
こちらも3,000Gという制限が無くなることによって、よりゲーム性の幅が持てることになります。
1日単位、数日単位で追いかける要素を持つことも可能。
・長いスパンで出玉を出せる
こちらも同様。
通常Bをループしてからの天国ロング みたいなモード推移を3,000Gの制限なく出来るようになり、さらに幅が広がります。
はい、ここまではご想像通り。
ゲーム性が向上するのは間違いないですが、3,000Gから無限になることで劇的に良くなる!
とは言えません。
有利区間ゲーム数が無限になることによる一番のポイントは次の点です。
★有利区間の頭の出玉をさらに強く出来る
6.2号機の記事では、1,500から3,000になることで、試験で有利区間がリセットされる頻度が半分になる
と書きましたが、無限になるということはリセットの頻度を自由に設定出来ることになり、例えば「2,400枚出たときのみ有利区間がリセットされる」といった設計も可能になります。
試験上では一度も有利区間が切れない、ということも起こり得る。
その分、有利区間開始時に大きな出玉を持たせることも可能になるのではと思います。
これまでとは真逆の「有利区間が切れたら大チャンス!」という仕様であったり、「2,400枚獲得で有利区間リセット、有利区間開始でさらに大量出玉獲得の期待大!?」という設計も実現出来るかもしれません。
2,400枚制限がありながらも、実質制限が無いような組み方が出来るかも?…希望が膨らみますね!
各メーカーからどんな仕様でリリースされるのか、今から楽しみです。
とはいえ設備投資も必要なメダルレス機。
購入にあたって慎重になるホール様が多いことと思います。
業界全体が厳しい状況の中、ちょっとやそっとのメリットではなかなかホール様も動かないことでしょう。
メダルレス機が広く普及するには、
大手メーカーの主力タイトルがメダルレスでリリースされる・そしてその中からヒット機種が出る
ということが必要ではないかと考えております。
各メーカーの動向に要注目です。
希望的観測も含む相変わらずの主観ではありますが、ご参考になれば幸いです。